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2009年11月19日 (木)

『ほんとにあった怖い話』11月号の感想

 雑誌、『ほんとにあった怖い話』11月号(朝日新聞社)の感想を申します。ネタバレですから、ご注意下さい。
 やっと、やっと投稿できますよ! もう、内容が怖すぎて、夜にはとても書きこめなかったのです。今回の読者体験は「血脈の謎」特集で、どれもこれも読み応え充分! 今からでも遅くありません、恐怖漫画や恐怖体験にうずうずしている方は、本屋さんか、通販サイトへGO!
 では、印象に残ったものを、いくつか取り上げましょう。
「氷室奈美のオーラドローイング!!」、あの霊感ママの作者、高野美香さんのオーラ絵は、なかなかおもしろかったです。霊感ママとの前世は、巫女とその相談者であるとか。
『魔百合の恐怖報告』(山本まゆり)は、「暴走する蠱物(まじもの)」、最近、動物憑きネタが多いですなあ。拝み屋さんなど、霊感があるというのは、リスクをともなうことのようです。
『奇怪体験、これ実話』(流水りんこ)、初登場の作家さんで、ギャグ漫画家さんのイメージが強かったのですが、かなりリアルで怖い体験が描かれています。こういうのって、友達の友達や、知り合いの知り合いなどのつながりで、一度や二度は聞いたことがあるような気がします。

『山之脅威(やまのきょうい)』(月嶋つぐみ&上杉かや)、山の神様の怒りと恵みにについてのエピソード。「環境破壊なんて、私のせいじゃない」と、無責任なことは言っていられなくなります。
「開縁! 東洋占星学」は、幕末の志士達を占ったもの。坂本竜馬、勝海舟、西郷隆盛、近藤勇、土方歳三などが取り上げられていますから、歴史ファンの方、いかがでしょうか? 私は意外な点が多かったから、占いとはどこまで信じればいいのか、わからなくなってきましたが。
さて、最大のお勧めは、『死を待つ女』(伊藤三巳華)です。伊藤さんと、スピリチュアルカウンセラーのコザクラさんが、自殺者の多いというあるマンションを判断するため、訪れたところ、コザクラさんに、ただならない異変が起きて・・・・というお話。『死を待つ女』とは、素直に読めば、不治の病などで死ぬことを運命づけられた気の毒な女というニュアンスだと、私は思っていました。実は、違っていたのです。
 そのマンションにいる、以前に飛び降り自殺を行なったその女は、別れた彼を戻ってこさせるため、上へ行くつもりなのでした。自殺や事故死の遺体を、どんどん積み上げて! 女こそ、マンションの自殺と事故を多発させている、元凶なのでした!
 これだけでも怖いのに、オチがまた強烈でした。最初に見えた女の顔は、何だったのかと、伊藤さんがたずねたところ、コザクラさんは、飛び降りて潰れた顔だと答えて、最後のページにその恐ろしい様子がいっぱいに・・・・。
 悪霊退散! 怖い怖い! 伊藤三巳華はやはり、今のところ一番怖がらせる作家さんのようです。それでは。

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