『HONKOWA』2011年9月号(朝日新聞出版)の感想
『HONKOWA』2011年9月号(朝日新聞出版)の感想を申します。いくらかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
『ほん怖』から『HONKOWA』になって、おどろ系の恐怖から、ミステリー、もしくは歴史、サイコ系の恐ろしさに進化していただいたおかげで、この時間でもレビューできまする。ありがたや~。
『異界紀行~新潟編~』(月嶋つぐ美&上杉かや)、霊感がないはずの月嶋つぐ美さんが、銀色の人影を見てしまいましたか。霊感のある人とつき合うと、どうしても、不思議現象に関わってしまいますね。それよりも、ナルシストの美男子の霊が苦手とは、月嶋さん、悪いですが、笑わせていただきました。このシリーズ、不思議で怖くて、愉快ですな。
『伊藤三巳華のスピ☆散歩』、ゲストに加門七海さんを迎えた、高尾山編です。霊感小説家&漫画家のレポートでしたから、半端じゃありません。天狗に狐、脱落修験者まで登場。登山ですから、すぐに行けるものではないけれども、興味深い内容でした。
『略奪の仕掛け』(ひとみ翔)、悪霊よりも、悪事に加担する、拝み屋が怖い! 呪詛なんぞしたら、仕掛けた方もただじゃすまないだろうに、どうして、そのようなことをするのでしょうか。お金のためだとしたら、恐ろしすぎ!
『オカルト万華鏡』(流水りんこ)、こちらも偶然にも、生霊&呪詛のお話。相手を呪えば、自分に返りますぞ。時には、倍返しされて、猛烈なダメージを受けることもあるそうですから、怖い。Rさんによる、邪眼よけに関する別の解釈、生霊ブロックの方法は、とてもおもしろい! 興味のある方は、購入して読んでみてください。
『オカルト博士の妖怪ファイル』File №4(画:鯛夢 語り:山口敏太郎)、この時期にふさわしい、戦争にまつわる妖怪のお話。日清・日露戦争で加勢した物語は、ワタシ的に半信半疑なのですが、不思議な存在に襲われたり、戦友に助けてもらったりしたのは、あり得そう。水木しげるさんの自伝にも、戦争中の妖怪エピソードがあったように思います。
『密教僧 秋月慈童の秘儀 霊験修法曼荼羅』(永久保貴一)、シリーズ2回目ですが、おもしろい! それと同じほどに、怖い! その怖さは、悪霊や生霊などによる呪いや悪さ、ではなくて、聖なる存在(前回は聖天様、今回は大師)の、思いがけない激しさによるものだからなのです。私が不可解でたまらなかった、角大師のお札の謎は、今回、すっきりと解けました。次回も、楽しみです。
今回は、永久保貴一さん、伊藤三巳華さん、高野美香さんの新単行本に(他の方々もありますが、私はこの三人の方のものを、ぜひとも入手したいので)、ドラマ原作特集のコンビニ本が8月19日に、『魔百合の恐怖報告』総集編2011年秋の号が8月24日に発売されるそうで、いろいろ楽しみな内容です。節電の夏は、『HONKOWA』とその関係本を読みましょうか。それでは。
(追記)2011年11月号を、2011年9月号に訂正しました。申しわけありません。(2011年8月14日13:00)
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