『仮面の忍者赤影Remains』1巻(原作:横山光輝 漫画:神崎将臣 秋田書店)の感想
漫画『仮面の忍者赤影Remains』1巻(原作:横山光輝 漫画:神崎将臣 秋田書店)の感想を申します。いくらかのネタバレに加えて、超久しぶりの更新ですので、ご注意ください。さらに、『赤影』は神作品、原作者様、漫画家様は神と思っていらっしゃる方、精神的土下座をいたします。ごめんなさい。感動は人それぞれ、表現もまた十人十色なのでしょうが、私の感想は恐らく、もっとも(悪い意味で)はじけています。
あらすじと申しますと、お手数ですが、わがブログの漫画雑誌の項目から、『プレイコミック』を探して読んでいただければ結構です・・・・って、いきなり手を抜いてどうする、私。しかも、3月号以降は読んだだけでアップしていないではないか(←長い自主ツッコミ)。
真面目に参りましょう。1巻に収録されているのは、第6話まで。第1話から順に、「赤影参上!」「青影」「白影」「鑪姫」「黒鉄城攻防戦」「拳闘」と、各話にタイトルがついています。ストーリーがテンポよく連続していますので、初めて読む方はとっつきにくいかもしれませんが、惹かれる可能性大だと、私は予想しています。寝る前には読まない方がいいですよ。悪いサンプル人間が、ほら、今、こうしてブログをいじっていますから。
ざくっとした紹介をいたしますと、甲賀幻妖斎が率いる、金目教という怪しげな宗教団体の行動を憂慮した木下藤吉郎が竹中半兵衛に命じて、飛騨の影一族という伝説的な忍びに協力を求めます。頭首の赤影は承諾し、その部下の青影、白影が仲間に加わります。しかし、トップ格らしい霞谷七人衆を始め、金目教は魂龍という超人的な力を使う、見るからに妖怪めいた忍び達。対する赤影側も魂龍パワーを利用しますが、影一族は金目教と正反対に魂龍の完全破壊が目的なのです。しかも、青影、白影は魂龍で体力を消耗するだけなのに、赤影は命を削られてしまう? さらに、悪の権化、甲賀幻妖斎と赤影は初対面でなく、過去に何やら因縁がある様子? 白影と赤影の深い友情の絆とは? そもそも、赤影が命を賭けて戦う理由は何?
これ以上申し上げると、苦情が出てきそうですから、ここまでにいたします。謎の解明は単行本中か、プレイコミック本誌に載っていました(2巻に掲載されるでしょう)ので、興味のある方は確かめてみてください。そう、プレイコミック掲載ですよ! ちょっと驚いたでしょう? 連載開始のニュースを見た時、横山光輝作品と似ても似つかない、酒池肉林のエロ路線に走ったり、青影や白影が女性だったりして、原作の、血湧き肉踊るあのストーリー展開が跡形もなくなるのではないかと、冷や冷やしていたのですけれども。再び精神的土下座! ごめんなさい! この『仮面の忍者赤影Remains』は、非常に良質な作品です。
例によって、ほめる前にいただけない点だけを先に申しましょう。人気作品ゆえに、カラー原稿を多用されているようですが、白黒印刷にするとそれが裏目に出てしまっているらしく、記念すべき第1話の1ページ目が見えにくいです。できれば、1ページくらいは、カラー色絵にして加えてほしかったですね。そして、漫画家様の紹介や一言コメントがなくて、ちょっと寂しい。
しかしながら、ウィークポイントはそれくらい。あとは大ゴマ小ゴマのメリハリの効いた、躍動感あふれる絵、激アツのバトルシーン満載で、あっという間に読了できます。そして、ページを閉じた瞬間、「続きが読みたい!」という気分で、本を抱きしめて部屋をウロウロ・・・・するのは、私だけかもしれませんが。原作と異なり、赤影は少年というより、青年です。これは特撮版に拠っているのでしょうか。原作では、「どうして、赤影と青影は仲良しなのだろう?」「やっぱ、赤影は依頼されたから、幻妖斎と戦う・・・・んだよね?」と、欠点ではありませんが、私は小さな欲求不満を抱えながら、否応なく、怒涛のストーリーのままに読んでおりました。すごくかっこいい赤影、邪悪で醜悪な敵、密度の濃い絵、影一族の人間関係など、もっと細かく、深く表現されていたら、すばらしかろうなと、夢見ておりましたよ。それが、まさに、理想の形で作品化され、単行本として生まれたのですから、もう夢堂典膳というか、狂喜乱舞状態です。キュホホホホ!
最後に、大きな言葉にはできませんが、私のような、和風男子好きの女性の方に朗報。赤影、相当にエロいです。血を流し(第1話)、苦しみあえぎながら、岩鉄と殴り合う(第6話)など、私にとって精神的鼻血状態ですよ。リーダーらしくクールにふるまいながら、格闘には一歩も引かない、そんな子供っぽいアンバランスさが、実にそそるタイプです。これから、連載時と単行本と、どこがどう異なっているのか、チェックしてみるつもり。おかげで、ずっとプレイコミックを買うのが楽しみなのです。
久方ぶりの感想が、こんなのですみません! でも、『仮面の忍者赤影Remains』はおもしろくてお勧めですよ。それでは。
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