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2017年4月28日 (金)

『HONKOWA』2017年5月号(朝日新聞出版)の感想

『HONKOWA』2017年5月号(朝日新聞出版)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

『神々の山 魔境の嶺』(原作:安曇潤平 画:猪川朱美)、2本のストーリーです。前半、化け物などは登場しませんが、しかし、猛烈に怖い! 呪い? 悪霊? まったく謎! しかも、その恐怖を知るはずの、真の語り手たる方が・・・・。後半のお話は怖いというよりも、いくらか心温まるもの。語り手様、本当にいい人ですね。どちらも、作者様の絵がバッチリ合っています。

『死相が視える』(三原千恵利)、タイムリーにも、『神々の山~』と少し重なる内容。こういうお話を読むと、霊感のあるのも大変だ、と思います。お父様のパワーがすごいですね。

『囚われの少女達』後編(ひとみ翔)、解決できて、ほっとしました。反面、大元であるご先祖が非常に気の毒で、成仏されたからよかったのですけどね。本当に、偏見というのは人を苦しめ、不幸にし、未来まで影響するわけです。
『ペットの声が聞こえたら』(原案:塩田妙玄 漫画:オノユウリ)、誇り高い猫、ピースの痛ましい晩年のお話と思いきや、霊になった途端、やたらかわいくなりました。寝たきりでなく、元気な姿を思い出して、というピースの台詞が、心にしみます。
『或るマンション』(怪談の語り部・一条ま~太郎さん 漫画:鯛夢)、読者体験レポート「幽霊アパート・マンション特集」からの一本で、他の作品もよかったのですが、私的にトップはこちらです。取りつき、命を奪う、恐ろしい存在のお話ですが、語り部様、本当に注意してください! そいつは今なお、ねらっているに違いありませんから!
 と、スタンダードな恐怖あり、感動あり、感心あり、目から鱗が落ちまくり、おなか一杯の内容でした。それでは。

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