『強制除霊師・斎 消された陵』(小林薫 監修:斎)の感想
コミック『強制除霊師・斎 消された陵』(小林薫 監修:斎)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
これで、シリーズ14冊目ですね。例によってですが、恐怖要素よりも、斎さんによる、実生活に役立つ知識というかコツが、おもしろくも、なるほどと、納得させられます。
収録作品と掲載順は、次のとおり。
第1話 黒の預言
第2話 水の才人
第3話 漂泊する宿主
第4話 消された陵
第5話 うしろの正面
では、簡単に感想を書いていきますね。
「黒の預言」、斎さんは、近い将来にわずらう人の、病気の個所、その人の年齢などがわかってしまう、というお話です。これはまた、すごいのですが、、私としては本題の前の、神社へお参りする作法が、大いに役に立ってもらえそうと、思いました。しかし、斎さん、大物ですな。
「水の才人」、霊道によるトラブルかと思いきや……。それは、あっさり解決できたものの、依頼者には過去に、霊的存在を惹きつける能力を持っていたというオチに驚き、おもしろく感じました。「人気商売は水商売」、青の結界、ふーむ。
「漂泊する宿主」、斎さんの友人、奈三さんのお話。古代エジプトの展示品から、中古の指輪のお話に移行。案の定、奈三さんが大変なことに。中古品、骨董品に呼ばれないよう、注意をしなくてはいけないということです。私も骨董市が好きですから、安価すぎるもの、気になって仕方ないものには、逆に関わらないようにしますわ。
「消された陵」、会社が移転して以来、人間関係がギクシャクし、依頼者は、夜に無数のシャボン玉のようなものが押し寄せてくるのを目撃するようになります。斎さんの鑑定では……。大昔の霊的存在は、ああいうふうになるわけですね。それを思うと、ろくに見えない、せいぜい、いやな感じがする程度の私くらいの凡人がいいのかも。淡々と相談に応じる斎さんもユニークでしたが、シャボン玉の動く理由について考えをめぐらせる、作者様もいい味を出しています。
「うしろの正面」、実は、私的にもっとも関心を引かれた作品です。なぜか背中ばかりケガをする、アクション系訳者様の、真の霊的理由についてです。守護霊であろうとも、愛想をつかしてしまうことがあるらしい。それを改善するためには、本人の努力次第ということ。当たり前ながらも、斎さんに指摘されると、心に刺さります。先日、霊感のある友人に、私の生活態度を心配している方がいるから早く直せと、言われたところでした。
そういうわけで、私は結構、胸にじんじん来てしまいました。次の本も購入したいと、思っております。お勧めいたします。それでは。
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