『信長の忍び』21巻(重野なおき・白泉社)の感想
四コマ漫画『信長の忍び』21巻(重野なおき・白泉社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
今回は、千鳥がもっとも心身ともに辛かったエピソードではなかったかと、私は思います。反面、助蔵にとっては、もうほぼラブラブ確定で、ちょっぴり甘かったような?
あらすじを申しましょう。千鳥は相変わらず、怪物級の強さを見せ、城戸弥左衛門に深手を負わせた次に、楯岡道順と彼の配下の裏忍術上手四十八人をも、一人で倒します。助蔵とも合流し、藤林長門守も倒し(?)、ついに、平楽寺で、元師匠でラスボス的立ち位置の百地丹波と相まみえます。この千鳥&助蔵VS百地、当然ながら百地は千鳥の動きを読んで攻撃し、苦戦を強いられます。ここで、助蔵とともに火器や手裏剣で、屋敷に火をかけ、崩落寸前にまでさせ、百地を追いこみます。千鳥が勝てたと、思いきや、落とし穴になった床下へ、助蔵と一緒に転落します。
身動きできない二人を助けたのは、織田信雄! そして、伊賀の忍び達は、織田軍四万に圧倒され、百地は降伏します。ここで、天正伊賀の乱は集結しますが、本物の藤林長門守は息子ともども生きのびて姿を消し、その子孫は忍術秘伝書を記すことになったのでした。さらに、城戸弥左衛門は、信長を狙撃しますが、これは失敗。信長はこの事件と、千鳥の命令無視を重く受け止めたのか、千鳥に、百地丹波と神戸ノ小南を斬るよう命令します。ためらわずに、千鳥は二人を斬殺しました。
責任を取る形で、千鳥は信長の元から、明智光秀の家臣になるよう、命ぜられます。助蔵と一緒に、丹波に行き、光秀やその家臣から温かく迎えられましたが、千鳥はやはり、空しい気分を抱えています。そんな折しも、長宗我部元親との外交のため、明智家家臣、斎藤利三と千鳥(助蔵も)、は四国へ行きました。長宗我部元親は四国統一を目指しているものの、信長は認めません。長宗我部家と縁のある斎藤利三もまた、信長の命令に納得できないまま、元親と交渉し、決裂してしまいました。自分は信長から、使えない者と思われているのではないかと、疑念におちいる光秀に、信長に恨みを抱く斎藤利三。天下統一の野望を燃やす信長。そして、あの天正十年がやって来ます。
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