『石田光成の妻は大変』1巻(重野なおき・双葉社)の感想
四コマ漫画『石田光成の妻は大変』1巻(重野なおき・双葉社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
この作品は、天正五年、織田信長が天下統一を目指していた時に始まります。主人公が石田三成とは、割と珍しいのではないでしょうか。なぜなら、関ヶ原の戦いで……ですから。
あらすじを説明しましょう。信長の家臣の羽柴秀吉の勧めにより、秀吉の家臣の石田三成が、尾藤家の娘、うたと、結婚しようとします。ところが、光成は顔はいい! のですが、マイペースで、真っ正直な分、他人から反感を買われることが多い、困った性格。さらに、算術が得意なのはいいとしても、何もかもを計算しまくり、算盤を偏愛している変わり者。
一方、うたの方は、記録にあまり残っていないそうで、作者様が自由に描かれるそうです。そんな彼女は、面食いなところはあるものの、白無垢にあこがれ、光成の些細な言動にときめく、常識人。ゆえに、結婚したものの(そうなるまでの過程も大変でしたが)、うたとしては、ショックを受けたり、驚かされたり、光成にふり回されっ放し。自然と、ツッコミが身についてしまいます。
光成は、同じ羽柴家家臣の大谷吉継と、うたの協力もあって、初めて友人になり、大谷の妻の小石とうたも、親しくなります。次に、豪傑と名高い渡辺勘兵衛も、光成の家臣として加入。時折、過激なギャグを交えながら、ほんわかしたエピソードが続きますが、最後のお話では、秀吉の毛利攻めに、光成も大谷も参加する予定とのこと。小石もうたも、いよいよ、武将の妻として、覚悟を決めるべき時が来た……ここで終了。
おもしろかったです! 私としては、いただけない点は、特にありませぬ。
それよりも、光成もうたも、互いを思いやっているのに、何か微妙にずれてしまうところが、今の私達の結婚生活あるあるだなと、思いました。
取り分け、私は、最近、少しばかり私生活で疲れておりましたので、笑って癒されましたね。
ただ、このお話、ギャグばかりでなく、当時の結婚の様式や習慣、平時の家臣の一日など、ポイントは押さえていますから、歴史を知る上で、参考になるかと、思います。
私が一番笑ったのは、「第11話 天下人に会うのは大変」の中の、光成が信長に会う時の準備として、うたに、信長役をやってくれと頼み、彼女は承知します。つけヒゲをし、いかめしい顔をして、「ワ ワシが信長じゃ」と……腹筋崩壊のため、ここまで。興味のある方は、購入してお読みになってください。
2巻が発行されるのが、今からでも待ち遠しいです。お勧めいたします。それでは。
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