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2024年7月に作成された記事

2024年7月21日 (日)

『エマニュエル』(フランシス・ルロワ アイリス・ルタン 河村季里/訳 富士見ロマン文庫 No.92)の感想

 書籍『エマニュエル』(フランシス・ルロワ アイリス・ルタン 河村季里/訳 富士見ロマン文庫 No.92)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 この本の原題は『EMMANUELLE Ⅳ』で、巻頭にカラー写真も掲載されていますから、恐らく、映画のノベライゼーションだと、思われます。それは、いいのです、中身がおもしろい、もしくはエロければ!
 けれども、この本、富士見ロマン文庫なのに? 巻末に解説文も、作者様や翻訳者様の紹介さえ載せていません。原稿が締め切り間際だったので、大急ぎで製本したのではないかと、私はおかしな想像をしてしまいました。

 あらすじを紹介しますと、35歳のシルビアは、パリからブラジルにやって来ました。マルクという男性の強い愛情から逃れ、第二の人生を始めるためです。シルビアは全身を整形し、二十代の美女、エマニュエルとして生まれ変わります。
 エマニュエルは、カウンセラーのドナのアドバイスを受けながらも、ブラジルの熱狂的な性愛を楽しみます。男性のみならず、ドナや友人のマリア、そのまた友人のスザンナ。マルクにまで、赤の他人のふりをして誘惑します。さらには、ナの恋人のロドリゴ、マリアの婚約者のアルフレッド、その父親ネルソン、兄のミゲルまでも肉体関係に及び、常識や節操を忘れたのではないかと、思われるほど。
 しかし、現地の粗暴な男にレイプされ、暴力と激痛の恐怖にあったためか、エマニュエルの心に大きな変化が訪れます。事件そのものに対するトラウマでなく、心の空白を埋めるためには何が必要なのかを察知し、彼女は旅立ちます。

 

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2024年7月20日 (土)

『an・an No.2406 2024年7月24日号』の感想

 雑誌『an・an No.2406 2024年7月24日号』の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 事前に、おわびいたします。この本は、現在、入手困難と話題になっている、B'zボーカルの稲葉浩志が表紙になっているものですが、私もまた、彼の一ファンゆえに、便宜上、タイトルにしておりますが、すべてを読了しておりません。それどころか、稲葉さんのページばかり見て読んでいて、今号の特集である「大人の男 2024」も、あまり読んでいない、ひどい読者です。an・anの出版編集関係者の方々と、純粋なan・anファンの方、本当に申し訳ありません。
 そういう超極小で、ファンによる好き好き偏見まみれの、とんでもない感想ですが、それでもよろしければ、どうぞ、参考にでもなさってください。ただし、誹謗中傷は、おことわりいたします。

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2024年7月15日 (月)

『マップス』7巻(長谷川裕一・メディアファクトリー)の感想

 コミック『マップス』7巻(長谷川裕一・メディアファクトリー)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 7巻のポイントは、伝承族反乱軍下に加わったダードと、かわいいだけのキャラだと思っていた、リムとの戦い。それから、再生ラドウの大バーゲン(?)。リープ・タイプ誕生の秘密。最大の見せ場は、ゲンを殺そうと、本気で攻撃するリプミラ! です。
 収録されたお話は、次のとおり。

 遊撃編
ACT.61 ダードVSラドウ
ACT.62 叢雲の中の影
ACT.63 意外なる再会
ACT.64 リプミラVSスガラ
ACT.65 忘却の彼方へ

 第八の軍団編
ACT.66 リプミラVSゲン
ACT.67 湾曲宇宙
ACT.68 虜の谷
ACT.69 翼の迷層
ACT.70 闇の中
ACT.71 逆襲のドラム

 簡単に、あらすじを説明いたします。
 ダードの攻撃を受け、リムは船体もろとも、呆気なく海に沈みます。ラドウはリムを守るため、彼女の船体を再生し星の涙(スターティア)まで発するものの、ダードに屈服し、拉致されてしまいます。残されたリムは、レベルアップするべく、強い意志でリプリム号をさなぎとして、しばし眠りにつくのでした。
 地球では、ゲンのドラマを制作中。星見は一瞬、ラドウの姿を見、錯覚かと疑うのですが、実は、ラドウの再生体は一体だけではありませんでした。伝承族反乱軍のガタリオンと一緒に、何十人(?)もいたのです。皆、そっくりの外見ながら、悪の心を持っているのでした。
 ゲンとリプミラは、銀河系外文明人=ヒラメ原人達と、うまく友好関係を結べましたが、伝承族の脅威については信じてもらえず、協力は無理っぽい。そんな二人の元へ、ダードの星にいたオルシスが、映像として現われ、戦闘の消耗品あつかいされる、ビメイダーの悲劇について語ります。
 折しも、ニードル・コレクションのスガラ、ゼルルゼ(二人で一組)が、来襲してきました。様子を見に来たリプミラへ、一斉に攻撃をしかけます。2対1で、エネジー・フォール・ダウンもコピーされ、不利になるリプミラ。現場へと急ぐゲンは、彼女達の戦いに巻き込まれ、負傷して気絶。リプミラは焦りながらも、ゼルルゼを倒し、スガラとの一騎打ちになり、船体攻撃にて星の涙で反撃し、圧勝します。その一瞬の油断をついて、ゼルルゼが、デンジャー・ノイズを放ち、リプミラの記憶を完全に消去してしまいます。ゲンと会う以前に戻ったリプミラは、彼を邪魔者として攻撃するのでした。
 リプミラの記憶を復活させる方法を、懸命に探すゲンとプテリスでしたが、ゲンは、簡易ビメイダー、デニーとレニーを思い出します。リプミラの死んだ姉妹、レインとダインにちなんだ名前でしたが、双方に記憶が残されていました。
 一方、リプミラはゼルルゼ、スガラに案内させて、リプミラ号をニードル・コレクションのアジトの星へ到着させます。そこは、伝承族反乱軍の主、ギツアートに、ダード、ラドウもいました。その上、リプミラは、海賊カリオンを殺したのがゲンであるという、偽りの記憶を植え付けられます。憤激し、助けに来たゲンを、あべこべに殺害しようとするリプミラ。激しい戦いのため、惑星表面に亀裂が入り、ニードル・コレクションは船体から降りて、地下へ突入します。ゲンやリプミラもまた、降りたのですが、そこには、数万年前に伝承族によって処分されたはずなのに、いくつものリープ・タイプがありました。しかも、それらリープ・タイプは、なおも処分されている最中で、リプミラはその苦痛に同調し、苦しみます。
 リムの方は、船の完全変体を終わらせ、シアン、ザザーンと再会し、艦隊と合流します。彼女達は計画を変更し、ザザーンは地球に戻り、シアン、リムは、リプミラ達を迎えに行くことになりました。
 ゲンとリプミラは、争いながら、あるリープ・タイプの中に潜入します。彼女は、伝承族が今もなお、命を削り取るようにして、仲間を攻撃し続けるやり方で、リープ・タイプの処分を実行中であること、ニードル・コレクションは彼女達の自由と引き換えに、伝承族にしたがうことになったと、告げます。ゲンは、リプミラからの攻撃を避けるべく、リープ・タイプすべての母、ファースト・ボーンに会おうとします。ゲンの無謀さ、豪胆さに呆れながらも、義侠心ゆえに放っておけず、傷の手当てをしてやるリプミラ。その一方、カリオンの仇として、憎まずにはいられず、銃口を向けます。
 いち早く、ファースト・ボーンは、ニードル・コレクションに会っていました。やや遅れて、リプミラが、ぐったりしたゲンを引きずって登場。けれども、リプミラは記憶を回復していました。ニードル・コレクションは、勝負に臨もうとしますが、リプミラ、到来したシアン、リムの他に、簡易ビメイダーの頭脳体が再生した美少女、デニー、レニーが助っ人に加わります。これが、ニードル・コレクションとの最後の戦いになるのでしょうか?

 



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2024年7月13日 (土)

『桑田次郎 アダルト短編集2 感覚転移』(マンガショップ)の感想

 コミック『桑田次郎 アダルト短編集2 感覚転移』(マンガショップ)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 前回の『アダルト短編集 サングラスをはずさないで』に比べますと、収録作品数が21に増え、発表年も、1964年から1978年と幅広くなっています。
 さらに、『あやつり人形』という作品は、女性自身に掲載されていたせいか、男性向けサービスシーンだけでない、含みのあるお話になっています。
 しかしながら、私的にいただけないのは、1978年発表の「人には親切を!」についてなのですが、ユーモアを交えて、自殺を手助けしてはダメではないかと、思うのです。しかも、作者様の分身のような悪魔っぽいキャラクターが、「そもそも 自殺をするなってのは 本人のために いってるんじゃないんだよね! たいがい本人以外の者のつごうでいってることじゃないの?」などと、ツッコミを入れていますけれど、笑止(激怒)! 自殺は、自分で死ぬのでなく、自分を殺すことでしょうが!
 それを除けば、相変わらず、作者様は画力が抜群に高いなあと、感心してしまいました。
 収録作品は、次のとおり。

 一発で殺して
 血と絵の具
 ある殺人計画
 きれいな星空だぜ
 夢の中の殺人
 サイゴーボンド登場
 フトヒモ
 血をふく壁
 あるボクサーの悲劇
 死神さんようコンニチワ!
 ミス・セブン
 血の中に
 闇の声
 再起不能
 人工女体第1号
 感覚転移
 ゴーカム~宇宙のラブハンター~
 あやつり人形
 まびき沼
 痴女の宴
 人には親切を!

 改めて、タイトルを記していきますと、結構、流血、殺人、病む心、それにSFネタが多いように思います。
 いくつかの印象的な作品を挙げましょう。

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2024年7月 7日 (日)

『Koshi Inaba LIVE2024 ~enⅣ~』の感想

 本日、大阪城ホールで開催された、『Koshi Inaba LIVE2024 ~enⅣ~』の感想を申します。演出、セトリ等のネタバレに加え、私自身が記憶力に問題がある上、毎日、CDを熱心に聞いているわけでもないという、レベルの低いファンです。明らかに間違っていることが見つかりましたら、お手数をおかけして、すみませんが、コメント欄にご記入ください。ただし、誹謗中傷は、おことわりいたします。
 そういうわけで、稲葉浩志ソロライブに行って参りましたよ。enⅢから、もう8年ぶりですか? 曲の始まりを聞く度に、イントロクイズの、出来の悪い解答者になっているような、情けないというか、申し訳ないというか、後ろめたい気分になってしまいます。
 私の席はS席(例によって、SS席はロスト)で、ステージ正面から向かって右側のスタンド席中段くらい、右側が通路という場所でした。見えにくいかもしれないと、予想したのですが、電光掲示板はもちろん、ステージにつながる花道(稲葉さんは、「足」と呼んでいましたが。)2カ所のうちの右1カ所にも近くて、時折、ダッシュしてやって来る稲葉さんを、今までになく間近で見られました。これはラッキーで、うれしかったです。
 ライブ開始は、予定通り、17時頃だと思います(演出で真っ暗になって、見えませんでしたので)。アンコール後、終了したのは、私のアナログ時計では19時31分でした。
 猛暑のため、長時間待機を警戒した方々が多かったのでしょうか(私もそのうちの一人ですが)。割と、入場はスムーズで、会場内も(最初のうちは)、涼しかったです。開催中の注意の後、まもなく開演のアナウンスで、私達は拍手。まもなくして、会場はすべて消灯し、ステージに演出の赤いライトと炎があがって、あの重厚な前奏が始まり、私が勝手に、ハードボイルド・ロックと呼んでいる、「NOW」が始まりました! 大きな拍手が広がります。
 稲葉さんは、珍しい、オール金ラメのジャケットで、キラキラしく登場。ジーンズはブルーで、スキニータイプのように見えました。
 で、私のまわりの方々も、「かっこいい」と、感嘆しているうちに、2曲目の「 マイミライ」。次は、黒のレザージャケットに変わっていました。
 4,5曲目あたりで、稲葉さんはまた変わって、胸に模様のある、濃い紫色のTシャツ。10曲目頃で、ゆるっとした、ブルーグレーの長袖シャツ。後半では、白の袖なしTシャツの上に、黒の、大きな編み目の七分袖サマーニットを重ね着しておられました。個性的なデザインで、よく似合っていましたね。
 でも、私的に、アンコール時の、ライブ限定デザインの白黒Tシャツ、これはいいとして、下がライトとダークグレーのストライプの、ワイドパンツなのには、驚かされました。何となく、私は、稲葉さんが、ジーンズならば、スキニーかストレートだと思いこんでいたからです。はい、でも、こちらもよくお似合いでした。細身筋肉質の方には、いいのかも。
 

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2024年7月 4日 (木)

『只者』(稲葉浩志)の感想

 CD『只者』(稲葉浩志)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 
 今回は、稲葉さんソロのCDです。収録されている曲は、次のとおり。

 1.   ブラックホール
 2.   Strarchaser
 3.   Stray Hearts
 4.   我が魂の羅針
 5.     VIVA!
   6.     NOW
   7.    空夢
 8.   Chateau Blanc
   9.     シャッター
 10. BANTAM
 11. 気分は  I  am  All  Yours
 12. cocoa

 それでは、簡単に各曲の感想をお伝えいたします。
 1.   ブラックホール
 哲学みたいに感じる歌です。歌詞ブックの、雰囲気がある瞳は、稲葉さん自身なのでしょうか? ラストのドラムに、迫力があります。
 2.   Strarchaser
 リフレインのフレーズ、「僕はまた星追う者のひとり」が、かっこいいです! ポジティブで、自分を激励しているように思えました。
 3.   Stray Hearts
 リズムは軽快なのに、歌詞はシビア。切ないです。そのアンバランスさが、魅力ともいえるでしょう。原作漫画を、少し試し読みしたことがあります。合っていると、思います。
 4.   我が魂の羅針
 失恋なのか、得恋なのか、謎めいた内容です。でも、恋の喜びや痛みを超えた聖なる存在=彼女と、その思い出をたたえているように、私は感じられました。恐れ多くてすみませんが、この歌をテーマに何かを書いてみたくなりました。そのように思わせるほど、切々として、いい歌です。


 

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