『強制除霊師・斎 隠された十字架』(小林薫 監修:斎)の感想
コミック『強制除霊師・斎 隠された十字架』(小林薫 監修:斎)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
今回で、シリーズ15冊目ですが、思いがけない発見と驚きがあって、よかったです。
収録作品と掲載順は、次のとおり。
第1話 懺悔の英霊
第2話 鯖おんな
第3話 自殺未遂マンション
第4話 隠された十字架
第5話 拾い病
では、順番バラバラですが、感想を書いていきますね。
「拾い病」、厄除けに行って、たちの悪いものに取り憑かれるとは! そういう場合のために、斎さんのような方がいらっしゃるのでしょうけれど。斎さんは、体の不調は、まず病院に行くことと、しっかり食べることを勧めています。納得。しかし、斎さんは、怒らせると怖い……。
「自殺未遂マンション」、土地に問題あり、ということなのですが、ポイントは芸能関係者。感性が鋭いゆえに、大変なことになるのですね。が、いくら頼りになるからって、斎さんを専属契約でしばってしまうのは、どうでしょう。
「懺悔の英霊」、一方的な理由で憑かれてしまった依頼者も気の毒ですが、せっかく家に帰れたのに、成仏できないまま、悲嘆に暮れていた軍人の霊は、実に悲しい。ところが、締めくくりは、霊の悪影響を吹き飛ばすためには、簡単かつ明快な方法を使うこと、という斎さんの言葉に、いい意味のギャップを感じました。
「鯖おんな」、依頼者は、サバサバ系の若い女性。彼女の体調不良の原因は……。何と、斎さんでもできないことがあるそうで! 驚きました! サバサバしていると、思っているのは本人だけで、周囲から多大の恨みを買っているとは、恐ろしいですね。でも、結構、ありそう。本人が変わらなければ、改善できない……。なかなか、胸にしみるアドバイスです。
「隠された十字架」、タイトルのお話ですが、私もこちらが一番おもしろかったです。日本史にあまり興味のない斎さんですが、指導霊のゆかりで、戦国時代の何人かの有名人のエピソードが語られます。しかも、その指導霊は、有名なキリシタンの女性。壮絶な最期で名高いのですが、斎さんの語りによると……。さらに、織田信長のかっこいい風貌、本能寺の変で明智光秀をそそのかした黒幕の正体、しかも信長はそれを察知していたことなど、裏話、異説、とんでもエピソードとは思えないほど、リアリティーを感じさせてくれます。歴史好きの方々に、お勧めしたいです。
次の巻は、いつになるのでしょうね。私はずっと待っていますわ。お勧めいたします。それでは。
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